数字だけでは測れない土地の本質的な価値を紐解く「マレリッチ研究所」。今回は、タカマツハウス独自調査から見えた20代特有の住宅観や、マンションから戸建てへとシフトする理由、そして資産価値を左右する土地選びのプロの視点まで詳しく解説します。

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https://takamatsu-house.co.jp/information/article.html?id=6232_44386

住宅購入に踏み切るきっかけは、目の前の暮らしの変化なのか、それとも将来を見据えた資産防衛なのか——。まずは、年代別の回答から見ていきましょう。

20代の「家を買う理由」1位は資産形成・インフレ対策

グラフ(住宅購入を検討し始めた理由)

全体では「手狭になった」が最多、しかし20代だけは違う

「住宅購入を検討し始めた理由」を尋ねた調査では、30代・40代・50代のいずれも「現在の住まいが手狭になった」がトップでした。結婚や出産、子どもの成長といったライフイベントに合わせて住み替えを考える、というオーソドックスな動機が根強いことがわかります。

一方で20代だけは、この「手狭になった」よりも「資産形成・インフレ対策」が上位に来ました。ライフステージの変化がまだ訪れていない20代にとって、住宅購入は「暮らしの都合」よりも先に検討され始めているということになります。

「資産形成・インフレ対策・金利動向」が20代でトップに

20代の住宅購入検討理由として最も多かったのが、「資産形成・インフレ対策、または住宅ローン金利の動向」です。他の年代ではこの項目はトップに立たず、20代だけに見られる特徴的な結果となりました。

ここから読み取れるのは、20代にとって家が「住むための箱」である以前に、「お金の価値が目減りする時代に所有しておきたい資産」として意識されているということです。物価高や金利上昇が続く中、住宅購入はライフイベントであると同時に、資産防衛の手段として選ばれ始めています。

「今買わないと将来もっと損をするのでは」という焦りを感じているとしたら、それは個人の思い込みではなく、20代に共通してみられる傾向だと言えるでしょう。

価格高騰を受けて20代がとった行動は「エリアを広げる」「種別を広げる」

グラフ(検討条件の変化)

20代・30代で「希望エリアを広げた」が上位に

首都圏のマンション価格の推移について尋ねた調査では、53.0%が「適正な価格以上に高騰していると感じる」と回答しています。一方で「高いと思うが妥当だと感じる」という回答も30.2%あり、高騰をある程度受け入れている層も一定数いることがわかります。

こうした価格高騰を受けて、検討条件を変えた人は年代によって対応が異なっていました。20代・30代では「希望エリアを広げた」「住宅種別の幅を広げた」という回答が上位を占め、40代・50代では「予算を引き上げた」が最多でした。

予算を動かさず条件で工夫する20代の合理性

同じ価格高騰という状況でも、若い世代は「譲れる条件」を動かして対応し、年齢が上がるほど「予算」を上積みして希望を維持しようとします。ここに世代ごとの住宅観の違いが表れています。

20代・30代は限られた予算の中で、エリアや種別といった条件面で折り合いをつける姿勢が強いです。一方、40代・50代は条件を崩すよりも資金計画そのものを調整する考え方が強いようです。つまり、住宅価格の高騰は「買うかどうか」の判断だけでなく、「どう妥協するか」の中身まで変えているのです。

予算を無理に引き上げず、エリアや住宅種別の選択肢を広げて条件を工夫する20代のスタイルは、無理のない資金計画を保ちながら購入を実現しようとする、合理的な判断とも言えるでしょう。

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マンション志向だった20代の3割以上が「戸建ても検討」に方向転換

グラフ(住宅種別の変化)

購入候補となる住宅種別についても、20代から40代では「当初はマンションだったが、現在は戸建ても検討している(または戸建てのみを検討している)」という回答が多く見られました。特に20代・30代では、3割以上がマンション一択から戸建てへと検討の幅を広げているという結果になっています。

「マンションのほうが便利そう」というイメージだけで住宅種別を決めるのではなく、価格動向や資産性を踏まえて選択肢を広げ直す20代が一定数いることがうかがえます。

戸建てが選ばれる理由は「固定費」と「資産としての土地」

グラフ(戸建て住宅の魅力、重視点)

「管理費・修繕積立金がかからない」が48.7%で最多

戸建てに魅力を感じる理由として最も多かったのが、「管理費や修繕積立金などの固定費が毎月かからない」で48.7%でした(※)。次いで多かったのが「土地という資産が手元に残る」で40.5%となっています(※)。

この結果から見えるのは、戸建て志向が「広さ」や「憧れ」だけで強まっているわけではないという実態です。むしろ重視されているのは、毎月の固定費を抑えられることと、土地が資産として残ることという、実利的な判断軸なのです。

マンションの管理費・修繕積立金は将来的に上がるリスクもあります。そうした将来コストへの警戒感から、戸建てを「広いから」ではなく「持ち続けやすいから」選ぶ20代が増えているのでしょう。

プレスリリース“【首都圏1,000人調査】住宅購入の動機、20代の1位は「インフレ対策」──マンション検討者の4人に1人が戸建てへ転向、「管理費・修繕積立金」が脱出の引き金に”参照

資産として損をしない選び方の鍵は「土地」

戸建てを選ぶ場合、建物のデザインや広さ以上に重要になるのが「土地」そのものの資産性です。同じ予算でも、将来的に資産価値が落ちにくいエリア・土地を選べるかどうかで、数十年後の資産としての意味は大きく変わってきます。

物価高・金利上昇への備えとして家を持つのであれば、「資産として残る土地をどう見極めるか」が、20代の住宅選びにおける本質的な論点になります。エリアや土地の目利きに強みを持つ住宅会社に相談しながら検討を進めることも、有効な選択肢の一つです。

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よくある質問(FAQ)

新興住宅街

Q. 20代で家を買うのは一般的?割合は?頭金はいくら必要?

近年、20代の持ち家率は上昇傾向にあり、20代での住宅購入は「特別なケース」ではなくなってきています。とはいえ、30代・40代に比べればまだ少数派であることも事実です。

頭金については、フルローンで購入するケースも増えており、必ずしも大きな頭金を用意できなければ買えないわけではありません。ただし、頭金を用意できれば毎月の返済額や総支払額を抑えられるため、無理のない範囲で準備しておくことが望ましいでしょう。年収に対してどの程度の借入額が無理のない範囲かは、金融機関や住宅会社に相談しながら具体的にシミュレーションしておくと安心です。

Q. 20代は独身でも家を買える?

結論として、独身でも住宅ローンを組んで家を買うことは可能です。実際に、独身のうちに住宅を購入する20代も一定数存在します。

独身の場合は、将来のライフスタイルの変化(結婚、転職、転勤など)を見込んだ間取りや立地選びが重要になります。将来的に売却・賃貸に出す可能性も視野に入れ、資産性の高いエリアを選んでおくと、ライフスタイルが変わった際に選択肢を残しやすくなるでしょう。

Q. 20代の住宅購入で使える補助金はある?

住宅購入に関する補助金・支援制度は、子育て世帯や若年夫婦世帯を対象にしたものなど、条件によって利用できるものが複数存在します。また、住宅ローン控除のような税制優遇も、20代の住宅購入における実質的な負担軽減につながります。

補助金や制度は年度・自治体によって内容が変わるため、購入を検討するタイミングで最新の情報を自治体や住宅会社に確認するのがおすすめです。

Q. 20代の住宅購入で後悔しやすいポイントは?

よく挙げられるのが「将来のライフイベントを想定しきれていなかった」「資産性を考えずに物件を選んでしまった」という後悔です。20代のうちは家族構成やキャリアの変化が読みづらい分、間取りや立地の柔軟性を軽視してしまうケースがあります。

特に見落とされがちなのが、「住むための条件」ばかりを重視し、「資産として将来どう評価されるか」という視点が抜けてしまうこと。広さやデザインだけでなく、エリア・土地の資産性まで含めて検討することが、後悔を避けるための重要なポイントです。

20代の住宅購入は「早すぎる」のではなく「今が合理的」

住宅模型

今回の調査から見えたのは、20代の住宅購入が、ライフイベントだけでなく、インフレや金利上昇を見据えた資産防衛という動機で動き始めている実態です。価格高騰を受け入れつつ、エリアや種別の幅を広げて工夫する姿勢にも、20代らしい合理性が表れています。

土地を資産として残したいという実利的な判断から、戸建てへの関心が高まっているのも、その延長線上にある動きでしょう。早いうちから「立地・土地の資産性」を見る目を養っておくことが、これからの住宅選びにおいて重要な鍵になっていくはずです。

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出典・参考元

《調査概要:「住宅購入の検討の変化」に関する調査


・調査期間:2026年3月19日(木)〜2026年3月20(金)
・調査方法:インターネット調査
・調査元:タカマツハウス株式会社
・調査対象:調査回答時に住宅購入を検討している、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県在住の20~50代で世帯主と回答したモニター
・モニター提供元:サクリサ
・調査人数:1,000人